脇汗を抑制するには?
脇汗(腋窩多汗症)を抑制するための主要な治療法と薬を紹介します。
1. 外用薬
これらの薬は、脇の下に直接塗布するタイプで、多汗症に対して効果的です。
アルミニウム塩(塩化アルミニウム)製品
- 特徴: アルミニウム塩は、汗腺を一時的に塞ぐことで汗の分泌を抑制します。一般的には、市販の制汗剤に含まれていますが、医師の処方が必要な高濃度の製品もあります。
- 使用方法: 通常、就寝前に清潔な肌に塗布し、翌朝洗い流します。
- 例: デオドラント製品(Certain Dri、Drysolなど)
2. 経口薬
多汗症に対する経口薬は、全身的な効果を発揮し、脇汗を含む全体の発汗を抑制します。
抗コリン薬
- 特徴: 交感神経系の働きを抑制し、汗の分泌を減少させます。主に全身性の多汗症に使用されます。
- 使用方法: 医師の指示に従い、通常1日1~3回服用します。
- 副作用: 口渇、視力のぼやけ、便秘など。
- 例: オキシブチニン(Ditropan)、グリコピロレート(Robinul)
3. ボトックス注射
ボツリヌストキシン(ボトックス)は、脇汗の抑制にも使用されます。
- 特徴: ボトックスは、神経から汗腺への信号をブロックし、汗の分泌を抑えます。効果は通常3~6か月持続します。
- 使用方法: 医療機関での施術が必要です。脇の下に数か所注射します。
- 副作用: 注射部位の痛み、腫れ、軽い内出血など。
4. 手術
手術は、他の治療法が効果を示さない場合に考慮されることがあります。
腹腔鏡下胸部交感神経遮断術(ETS)
- 特徴: 汗腺を制御する交感神経を切断または遮断する手術です。永久的な効果が期待できます。
- 副作用: 代償性発汗(体の別の部位での発汗増加)など。
5. その他の治療法
これらの方法も脇汗を抑制するのに有効です。
イオントフォレシス
- 特徴: 低電流を利用して、汗腺の働きを抑える装置です。
- 使用方法: 通常、週に数回のセッションを行います。自宅でも使用可能な装置があります。
- 副作用: 皮膚の軽い刺激、乾燥など。
ミラドライ(miraDry)
- 特徴: マイクロ波エネルギーを使用して、汗腺を破壊する非侵襲的な治療法です。
- 使用方法: 医療機関で行う一回の施術で効果が持続します。
- 副作用: 治療部位の腫れ、しこり、軽い痛みなど。
脇汗の治療法は、個々の症状や体質に応じて異なるため、医師と相談して最適な治療法を選択することが重要です。
上記の方法を組み合わせることで、効果的に脇汗を抑制できる可能性があります。
脇汗を抑制する塗り薬がある?
脇汗を抑制するための塗り薬として、制汗剤が一般的に使用されています。
特に効果が高いのは、塩化アルミニウムを主成分とする製品です。
以下に、具体的な製品とその特徴を紹介します。
1. Certain Dri
- 成分: 塩化アルミニウム(12% - 20%)
- 特徴: 非常に効果的で、多汗症の治療に広く使用されています。塩化アルミニウムが汗腺を一時的に塞ぎ、汗の分泌を抑制します。
- 使用方法: 就寝前に清潔な肌に塗布し、翌朝洗い流します。夜間に使用することで、汗腺が休んでいる間に効果が最大化されます。
- 副作用: 皮膚のかゆみや刺激感がある場合があります。初めて使用する際は少量から始めると良いでしょう。
2. Drysol
- 成分: 塩化アルミニウム溶液(20%)
- 特徴: 医師の処方が必要な高濃度製品で、重度の多汗症に対して非常に効果的です。
- 使用方法: 就寝前に清潔な肌に塗布し、翌朝洗い流します。使用頻度は症状に応じて調整しますが、医師の指導のもとで使用します。
- 副作用: 皮膚刺激やかゆみ、焼けるような感じがある場合があります。副作用が強い場合は医師に相談してください。
3. Odaban
- 成分: 塩化アルミニウム(20%)
- 特徴: スプレータイプの制汗剤で、夜間に使用することで汗の分泌を抑えます。敏感肌の方にも比較的使いやすいです。
- 使用方法: 就寝前に清潔な肌にスプレーし、翌朝洗い流します。使用頻度は週に数回程度から始め、効果が出たら減らしていきます。
- 副作用: 皮膚刺激がある場合がありますが、適切に使用すれば軽減されます。
使用上の注意点
- 清潔な肌に使用: 制汗剤を使用する前に、脇の下をよく洗い、完全に乾かしてから使用します。
- 適量を使用: 過度に使用すると皮膚刺激が強くなることがあるため、製品の指示に従い適量を使用します。
- 反応を観察: かゆみや赤み、焼けるような感じなどの皮膚反応が現れた場合は使用を中止し、医師に相談します。
- 継続使用: 効果を持続させるためには、定期的に使用することが重要ですが、皮膚の状態に応じて調整が必要です。
これらの制汗剤を適切に使用することで、脇汗を効果的に抑制することができます。
多汗症の症状が重い場合や市販の制汗剤で効果が得られない場合は、医師に相談して適切な治療を受けることをお勧めします。
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