ケーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えるトレーニングです。
骨盤底筋は膀胱や直腸などの臓器を支えている筋肉で、尿や便の排出をコントロールする役割を担っているため、ケーゲル体操を取り入れることで、尿漏れ予防や改善、ED改善効果が期待できます。

ケーゲル体操のやり方は?

ケーゲル体操とEDの関係性は?
今回は、ケーゲル体操のやり方を詳しく解説します。
ケーゲル体操の効果やEDとの関係性まで紹介するので、EDや尿漏れにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
ケーゲル体操は骨盤底筋を鍛えるトレーニング
ケーゲル体操は、膀胱や直腸などを支えているインナーマッスルである、骨盤底筋を鍛えるトレーニング方法です。
年齢や生活習慣などで弱まってしまう骨盤底筋を強化し機能を高めることで、様々な健康上のメリットを得られます。
ケーゲル体操で得られるメリットについて、解説していきます。
EDの改善・予防が期待できる
ケーゲル体操は、直接陰茎の筋肉を鍛えるわけではありませんが、十分な勃起に必要な骨盤底筋を強化できます。
正常な勃起のためには、陰茎に十分な血液を流し、骨盤底筋で保持させることが重要です。
骨盤底筋が弱ってしまうと陰茎への血流を保持できないため、勃起状態がキープしにくい状態や勃起しない、EDを引き起こしてしまう可能性があります。
ケーゲル体操で骨盤底筋を鍛えることで、骨盤周辺の血行が改善するため、EDの改善や予防効果を期待できます。
尿漏れ対策にも効果的
骨盤底筋は、尿道を緩めたり締めたりするバルブのような役割を担っているため、弱まると尿漏れしやすくなってしまいます。
ですが、ケーゲル体操で骨盤底筋を鍛えれば尿道をしっかり締められるようになるので、尿漏れ対策にも効果的です。
骨盤底筋を意識的に鍛えて、骨盤底筋の筋力を強化しましょう。
ケーゲル体操の効果とEDの関係性
多くの男性に起こり得る可能性のあるEDは、性行為に十分な勃起を得られない、または勃起を維持できない状態のことを指し、器質性や心因性など様々要因で引き起こります。
ケーゲル体操は、十分な勃起に必要な血流を保持する骨盤底筋を鍛えることでED改善や予防を目指せるトレーニング方法です。
ED治療薬のような即効性は期待できないものの、薬や手術に頼らず自力でEDの改善や予防できます。
これからケーゲル体操の効果とEDの関係性について解説します。
陰茎の血流改善
ケーゲル体操で骨盤底筋を鍛えると、骨盤内の血流が改善されるため、陰茎への血液供給量もアップします。
陰茎の血流が良くなることで、勃起力をサポート。
また、血液保持力も強化されるため、勃起の硬さや持続力の向上も見込めます。
早漏防止
ケーゲル体操で骨盤底筋を強化すると、射精反射のタイミングをコントロールできるようになります。
射精は、前立腺や精嚢に精液が送られた後、骨盤底筋の収縮によって体の外に押し出される仕組みです。
そのため、骨盤底筋を締めたり緩めたりする調整ができるようになると、射精のタイミングを調整できます。
ケーゲル体操で降板底筋を鍛えることで、骨盤底筋の収縮の動きが自在になり、性行為の持続期間を伸ばすことや早漏防止にも繋がります。
性的感度を高める
ケーゲル体操で骨盤底筋を鍛えることで、血流が促進されて性器周辺の神経が敏感になります。
神経が敏感になると、性的な感覚が高まり快感が深まりやすい状態に。
性行為をより楽しく、余裕を持って行うことができるため、性生活の満足度を高めたい方にもケーゲル体操はおすすめです。
【男性向け】ケーゲル体操のやり方
ケーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えられるシンプルなトレーニング方法です。
特別な器具や広い場所は必要なく、今日からすぐに実践できるので簡単に始められます。
本項目では、ケーゲル体操の基本的なやり方と座ったままできるやり方をわかりやすく解説します。
基本的なやり方
ケーゲル体操は簡単な運動ではありますが、効果を十分に得るためには正しく行うことが大切です。
基本的なやり方をステップごとに説明するので、確認しながら行いましょう。
骨盤底筋を見つける
骨盤底筋は、排尿中に尿を一時的に中断する時に使われる筋肉です。
実際にトイレで排尿中に尿を止めてみて、その時に使われる筋肉を確認しましょう。
腹筋やおしりの筋肉ではなく、陰茎の付け根あたりの筋肉が持ち上がる感覚をイメージすると確認しやすくなります。
骨盤底筋を締める
仰向けになり、骨盤底筋を意識し筋肉に力を入れて締めてみましょう。
息をゆっくり吐きながら肛門と尿道を同時に締めるようなイメージで、3~5秒ほどキープ。
お腹やお尻に力が入らないように注意し、陰茎がわずかに動いていれば成功しています。
骨盤底筋を緩める
息を吸いながら、ゆっくり力を抜いて骨盤底筋を緩めます。
リラックスした状態で、5秒ほどキープしましょう。
締める、緩めるを繰り返す
骨盤底筋を締める5秒、緩める5秒を繰り返し行いましょう。
1セット10回を目安に、1日2,3セット行うのが効果的です。
慣れてきたら締める時間を10秒ほどキープできるようになると、性行為中の射精コントロールしやすくなります。
毎日続けることが大切なので、無理せず継続して行っていきましょう。
数週間ほどで変化を感じられるようになります。
座ったままのやり方
ケーゲル体操は、座ったままでも出来るので電車に乗っている最中やデスクワーク中でも取り組めます。
姿勢を正して椅子に座る
背筋をまっすぐにのばして、椅子に座りましょう。
足の裏を床にしっかり付けて、お腹やお尻に余計な力が入らないようにリラックスすることが大切です。
骨盤底筋を意識し、筋肉を締める
尿を途中で止める時ような感覚で、骨盤底筋を意識し筋肉を締めましょう。
お腹や太ももに力が入らないように注意しながら、3~5秒キープします。
息は止めずに、ゆっくり吸いながら行うことがポイントです。
ゆっくり骨盤底筋を緩める
力を抜いて、骨盤底筋を緩めましょう。
息を吸い込みながら5秒ほどリラックスします。
仰向けでの基本的なやり方と同様、1日2、3セットを目安に行いましょう。
椅子に座っているタイミングであれば、いつでも周囲にバレずに取り組むことができます。
ケーゲル体操は立ったままでもできる?
ケーゲル体操の基本的なやり方は仰向けですが、慣れれば立った状態でもできます。
立った状態は、日常生活の姿勢に近いため、わずかな空き時間でも取り入れることが可能です。
リラックスした状態で、肩幅に足を開いて背筋を伸ばして立ち、骨盤底筋を締める、緩めるを繰り返しましょう。
いつでもどこでもできますが、立ったままの状態では骨盤底筋に力を入れにくいので、お腹や太ももに力が入らないように注意してください。
やりすぎてもいい?ケーゲル体操を行うときの注意点
ケーゲル体操は、毎日継続して行うことが大切ですが、やりすぎは逆効果になる可能性もあるため注意が必要です。
効果を十分に得られるポイントは、骨盤底筋を意識した力の入れ方と呼吸の仕方、そして無理しないこと。
基本的なやり方やポイントとともに注意点も知っておくことで、より効果を得られるためこれから詳しく紹介します。
骨盤底筋以外に力を入れない
ケーゲル体操を行う時は、骨盤底筋をしっかり意識して力を入れることが大切です。
骨盤底筋を意識できていないと、お腹やお尻などの他の部分に余計な力が入ってしまいます。
骨盤底筋以外に力を入れないように、骨盤の奥にある尿道や肛門を締める時に使う筋肉を意識してみましょう。
やりすぎは逆効果になる可能性がある
ケーゲル体操は、1日2~3回を目安に行いましょう。
効果を早く実感したいからといって無理に回数を増やすと、逆に血流が悪化する可能性があります。
1回の回数を急に増やすよりも、毎日継続して行うことが大切です。
ケーゲル体操だけでEDが改善するとは限らない
ケーゲル体操は骨盤底筋を鍛えることで、陰茎への血流を改善させて性行為に十分な勃起機能をサポートするトレーニング方法です。
EDの原因は多岐にわたるため、陰茎への血流を改善するだけでEDの症状が良くなるわけではありません。
特に心因性EDや薬剤性EDの場合は、ケーゲル体操だけでは改善が難しいです。
- 心因性ED…精神的や心理的な要因が関わって起こるED
- 薬剤性ED…服用している薬剤によって起こるED
EDは、一つの原因ではなく様々な要因が組み合わさって引き起こる可能性もあるため、まずは原因を特定することが改善への第一歩です。
医師の診察によって原因を特定し、あくまで補助的な方法としてケーゲル体操を取り入れましょう。
ケーゲル体操のよくある質問・Q&A
ケーゲル体操はテストステロンを増加させますか?
ですが、運動にはホルモンバランスを良くする働きがあります。
ケーゲル体操を継続すること、で間接的にテストステロンを維持できる可能性が高まります。
ケーゲル体操を女性が行うとどんな効果が期待できますか?
尿漏れ予防や性的満足度の向上効果を期待できます。
また、産後に取り入れると筋肉の回復をサポートします。
ケーゲル体操は器具を使ったほうがいいですか?
ですが、器具を使用することで骨盤底筋を意識しやすくなったり効果を実感しやすくなります。
膣トレーニングボールやEMSトレーナーなど、ケーゲル体操をサポートしてくれるアイテムが販売されているのでチェックしてください。
まとめ
ケーゲル体操のやり方について詳しく解説しました。
ケーゲル体操は、ED治療薬のように即効性を期待できるED対策ではありません。
ですが、毎日ケーゲル体操を取り組むことで陰茎への血流を改善させて、勃起機能の向上効果を期待できます。
いつでもどこでもできるので、毎日の生活に無理のない程度に取り入れてみてください。